2010年1月7日木曜日

Tochter

娘は8歳の頃からバレェをつづけている。奥さんがソプラノ歌手で、副業ではピアノの先生を長くやっていたから、娘も当然のごとく家内からピアノの手ほどきを受けて育ったわけなのだけれど、元来ひとつのところにじっとしていられない性分の娘は、やがて手厳しい奥さんのレッスンを拒絶するようになり、あるとき知人の娘さんが出たバレェの発表会をみて、「これだ!」とひらめいたらしい。

以来、どんなに宿題がたくさんあろうとも、レッスン場が遠くにあろうとも、これだけはさぼらずにつづけているのだから大したものだ。
普段はろくに片付けもできないし、ずぼらな性格だけれども、何かひとつ、だれにも負けない、負けたくない、というものを持っているというのは素晴らしいことだ。まして、自分を振り返ると、若いうちにそうした目標なり、指針を見つけられたというのは「幸福」以外のなにものでもない。

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