Parisでくずし割烹を営んでおられるChefからのご紹介で、日本酒の輸入販売業を営んでいるディックさんを店にお招きし、試飲会を開いていただきました。本当に久しぶりに美味い酒を堪能させていただいた。この方、オランダ人ですが、もう完璧な日本語、いや京都弁を話しはります。話題もローカルな内容も含めて、本当に楽しめました。もちろん日本酒の知識も深く、広く、おはずかしながら日本人である僕よりも博識です。新しい発見と刺激を得る大きな機会となりました。
上の写真の一番左、Roseっぽく見えるのが赤米で作った酒。まるでシェリー酒のような味の深み、Smokyなテイスティングは、日本酒の新しい方向性を生み出してくれる予感が多いにしました。上3種はどれも甘みと酸味があり、個性も豊かなので食前酒として会いそうですが、敢えてこの個性に見合う料理を発見できないかとも考えさせられました。
もっとも気に入ったのはこれ。純米吟醸の生原酒。まさかドイツでこのクオリティーが頂けるとは…と唸らせる一本。これは僕の持ち味で行く寿司や刺身の相性とぴったり。
料理はやはり飲み物と一緒にコーディネートされなくては、としみじみと実感。
今回持ってきていただいたのは二十数種類の純米酒と梅酒。どれも日本の酒蔵まで出向いてご自身が納得して買い付けてきたものばかり。まさにヨーロッパにおける酒の伝道師です。そのこだわりと深い憧憬、情熱は並々ならぬものがあります。
え~と…と言いながら美味い美味いと飲みつづけて、最後にはホロ酔いを過ぎてかなりいい気分に。今回の個性あふれる純米酒のテイスティングで、新しいメニューのひらめきも生まれました。本当に今日は実りのある一日でした。
明日はまたTV取材。寿司職人が扱う道具をテーマに取材が入ります。何でもドイツ人に包丁の扱い方などをレクチャーするらしい。さてさて、どうなりますか…?