2009年10月31日土曜日

料理人 ②

料理人になるまでは、いろんな職を転々としてました。

公設市場の八百屋の売り子、レンタルビデオ店員、フランスレストランのウェイター、和洋菓子販売員、中央卸売り場の仲買、トラック運転手・・・・こうして並べてみると、実に統一性にかける選択だ。

結局、自分が本当にやりたいことが見つからなかったから、とにかく目に付くものに飛び込んでみた感じ。・・・で、その結果分かったことは、自分が楽しんで、興味を抱いて取り組めないことにはどれだけやっても上達しないし、続けられない、と言うこと。
これがわかっただけ、僕はもうけもんだと思っている。

ものすごく遠回りしたけれど、経験から学んだことは、確実に自分の血となり肉となり、骨となっているから。

仕事は毎日同じことの繰り返しだけれど、お客さんにとっては違う。まったく同じお客さんが来るわけじゃないから。だけどこっちは準備からはじめてやる手順はほとんどが毎日同じ。こっちは毎日やることにブレがあると、お客さんには喜ばれない。同じレベルを維持しながら、日々さらに創意工夫をして向上する。
盛り付けや、提供の仕方を工夫し、たまにあるイレギュラーな要求にも柔軟に、臨機応変に対応する。
どんなにお金をかけて広告するよりも、顧客満足を高めて口コミで広めていく評判に勝るものはない。

なかなかホント、好きでないと続けられないきつい仕事です。楽しんでやると、そのときのしんどさは忘れちゃうんですけどね。

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